日本と韓国。生まれ育った場所は違うけど、服を作る目的は同じ。「繋」「誰かのために」

AOI
東京で生まれ当たり前のように、車が走り、ビルが建ち並ぶ。鳥の鳴き声よりも、電車の音や、車の走る音を聞きながら育った。
幼少時代を懐かしむ建物は今はなく、ビルに変わっていった。自然を感じる機会が少なかったせいか、花や色に感心が少なかった。
社会人になり、あきらめ切れないでいたファッションの学校へ通い始める。そんな時、祖母が病気になり初めて花を贈った。
「花はきれい。この花の色は、とっても元気になる色だ」と笑って喜んでいた。
笑った祖母の顔は愛くるしかった。花は人に幸福を与え、色は、人を元気にさせる。そんなことを祖母が気付かせてくれた。
この都会で、ファッションを通じて誰かを元気にさせたい。

HYOWON
韓国、釜山の港町に生まれ、海に囲まれ育った。釜山港は、韓国最大規模の貨物取扱量の港湾である。
煙を上げる大きな機械、瞬く間に走る車、海の香りがしながらも機械を感じ育った。二十歳になり、ファッションに興味を持ち
日本へ留学をした。東京の全てが、不思議で新鮮で楽しかったが、それと同時に東京の色へ染まって行った。黒い服、濃いメイク。
クローゼットの中も勿論、黒。ある日、誕生日プレゼントとして贈られた、きれいな花柄のピンク色のワンピース。
半信半疑で袖を通したワンピースは、自分自身にとって気持ちが高まり、特別な日に変わったのだった。
煙やコンクリートに囲まれている東京。でもそこには花や植物も共存しているという事に気づき始めて行った。
世知辛い世の中にも見過ごして来ただけで、美しいものはあると。